学校生活を送っていれば、誰しもがケガをさせられる、させることを経験すると思います。どちらになっても困りますが、今回は加害者側になってしまったときの対応について考えてみたいと思います。
故意なのか偶然なのかはさておき、相手にケガを負わせてしまったことには変わりありませんので、親としても謝罪するべきでしょう。
保護者がしっかりとした対応をとってくれることは、子どもにとってもメリットになりますし、学校にとっても非常にありがたい行動です。
子どもにしてみれば、言い分があると思います。その気持ちを汲んであげつつも、相手に謝罪することが重要だと思います。
先生に聞くこと
子どもがケガをさせたら、間違いなく学校から電話があると思います。もしくは事情が複雑であれば、先生が足を運んでくれるかもしれません。
まさか自分の子どもが!! という気持ちになるかもしれませんが、動揺せずに客観的に状況を把握しておくことが大切です。
聞かなければいけないことは、
“だれと”
“いつ”
“どこで”
“原因は”
“相手のケガの具合”
です。
これを聞いて、謝る必要があると判断した場合は謝罪したい旨を伝え “相手の電話番号(直接の場合は住所)” を教えてもらうようにしましょう。
最近は、プライバシー保護の観点から先生の判断だけで教えることはできませんので、先生が相手方に聞いてくれると思います。
子どもに事情と気持ちを聴こう
先生からの電話を待つ間に子どもに詳しい事情を確認しましょう。学校で、先生と話していることと同じかどうか確認するためです。しかし、怒る姿勢で話を聴いてはいけません。
子どもは怒られたくないので、嘘をつく可能性があるからです。子どもが嘘をつかなくていいように、どうしてそうなってしまったのかと、その時の気持ちや今の気持ちをしっかり聴いてあげましょう。その上で必要なことは叱ってあげることが大切です。
ごくまれに、先生から聞いたことと子どもがいっていることが違うパターンがあります。ここで、先生の言っていることと違うからといって、学校に対して怒るのはナンセンスです。
「先生の言っていたことと違うから、もう一回確認してみるね」と言って、担任に相談しましょう。普通の先生なら家まで来てくれ、子どもを交えながら今日の指導を振り返り確認してくれるはずです。
相手の気持ちを考えよう
事実の確認が終わったら、謝罪する前に相手の気持ちを考えてみましょう。相手の気持ちを理解することで、こちらの誠意がより伝わりやすくなるからです。
適切な謝罪の仕方
謝罪といっても、ケースバイケースです。何がなんでも直接謝罪に行けばいいというわけではありません。本心で、“そこまでしてもらわなくても…” “逆に迷惑だ” と思われてしまっては、元も子もありませんので、ケースに応じた謝罪の仕方が大切です。
事実を知ったら即行動に移す
ケガの大小にかかわらず大切なことは、“事実を知ったら即行動に移す” ことです。すぐに対応することによって、相手に誠意を伝えることができるからです。
できれば日をまたがず、その日のうちに対応することが望ましいです。訳があって、日をまたいでしまった場合は「昨日は、お詫びの連絡を一本もせず申し訳ございませんでした」と詫びる気持ちを伝えましょう。
電話での謝罪
基本的に病院にかかるような大けがになっていない場合は、電話での謝罪で十分でしょう。直接菓子折りなどを持って謝りに行くと、返って大ごとになってしまい迷惑をかけるからです。
相手のケガの具合を確認し、我が子の悪かった部分を謝りましょう。
次回、参観や学校行事で直接会ったときに「この間はすみませんでした」ともういとど誠意を伝えると、より効果的です。
直接謝りに行く
直接謝りに行く必要があるのは、病院に行くようなケガになってしまっている場合や何度もケガをさせている場合です。こんなときは、相手も相当怒っていることが予想されます。ですから、電話で済ますより直接謝罪に行った方が誠意は伝わりますし、今後の関係も悪化しにくいからです。
直接謝罪に行くときは、高価なものである必要はないので菓子折りを準備していきましょう。親だけではなく、子どもも必ず連れて行くようにしましょう。子どもにも、もう一度謝らせる必要があるからです。
もしも相当な大ケガの場合は、とにかく病院に行くべきです。相手の子どもの容体を心配することが一番大切です。その場でももちろん謝罪するべきですが、後日改めて菓子折りを持っておうちまで謝罪に行くととても丁寧な対応になります。
そのときに治療費の話も必ずするようにしましょう。
おそらく、“こども医療補助” や “スポーツ振興センターの保険” があるので普通の方なら「結構ですよ」と言われると思いますが、自分の子どものせいでケガをしてしまったので、払う姿勢で話をすることが大切です。
相手にも “こちら側の気持ちになって、よく考えてくれている” という印象を持ってもらうことができるでしょう。
親の姿を見て子どもは学ぶ
子どもは叱られて学びますが、それ以上に親の姿を見て学ぶことの方が大きいです。自分のしたことに対して、親が一生懸命謝っている姿は子どもにとって衝撃的だからです。
ですから、電話をするときも直接謝罪にいくときも親が謝っている姿をしっかり見せましょう。
そうすることで “自分のやった行いが、どれほどの人に迷惑をかけたか” を深く心に刻むことができます。二度と同じ失敗を繰り返さないように、行動することによって子どもに教えてあげましょう。
まとめ
相手にケガをさせてしまったことは、非常に悪いことですが、起きてしまったことは仕方ありません。しっかりと謝罪をし、子どもに伝えることで、学びにつなげるぐらいの気持ちで対応しましょう。
学校生活においてトラブルはつきものですが、子どもがしっかり反省し、次に同じ失敗をしなければ成長においてとても意味のあった出来事に代わると思います。
怒るばかりの親ではなく、子どもの成長を願って行動できる親でありたいですね。
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