子どもにとって学校生活は楽しいものであるはずですが、時としてトラブルが発生します。人間の成長段階においてトラブルに遭遇し、それを解決していくことは非常に重要ですが、実際に可愛い我が子がケガをさせられると腹が立ちますよね。
小学校でケガのトラブルがあると、時折親同士が上手く解決しない事態が発生します。なぜなら、面識がなかったり、毎日会う機会がもてなかったりするからです。
保育園や幼稚園でもケンカのトラブルはよくあると思いますが、先生とも毎日顔を合わせますし、お迎えに行けば当事者のお母さんと会うこともあります。ですから、自然とそこで解決ができていたのです。
大人でも直接会わなければ、気持ちが伝わりません。今回は、ケガをさせられた “被害者の親” がとるべき行動をまとめました。
頭に血が上り、腹が立っている状態だと思いますが、あくまでも “子どもが中心” ですので、自分本位な行動にならないように注意しながら対応しましょう。
まずはケガの手当てと心のケア
まず何を置いてもやらなければならないことはケガの手当です。学校内で起こっている場合は、保健室で応急処置を施してもらっていると思いますが、保健室の先生は医者ではありませんので、ケガの具合がよくない場合は病院にかかりましょう。
しっかり治療することが何より大切だからです。病院に行った場合は、保険の関係などもありますので後で学校に報告するようにしましょう。
次にすることは、心のケアです。身体よりも心が傷ついている場合があるからです。どうしてそういう事態になったのか、しっかり聴き共感してあげましょう。
このとき気をつけないといけないのが、子どもの言うことを鵜呑みにしないことです。子どもを信じることは親として大切ですが、子どもは自分に不利なことは言いませんので、客観的な視点を持っておくことが大切です。
いずれにせよ、子どもはしっかり聴いてもらえることで心が落ち着きますので、ゆっくり時間をかけて聴いてあげましょう。
冷静になろう
親としては我が子が傷つけられ、頭に血が上っている状態だと思いますが、まず冷静になりましょう。ゆっくり座ってお茶を飲むぐらい余裕を持つことが大切です。
まれに血相をかいて学校に乗り込んでくる保護者がいますが、正直メリットはありません。子どももそのような姿を見ていますし、その行動は自分の怒りも持って行き場を学校にぶつけているだけだからです。
正直、学校側からしてもいい印象は持てないので、ここは冷静になって次の行動を考えましょう。
学校がとっている対応
実際にケンカなどでケガがあった場合学校で取っている対応を紹介します。まずは、もちろんケガの手当です。次に事情を聴きます。感情的になっている場合は、双方別々に話を聴いて、事実をすり合わせます。解決できる事案なら、お互いを合わせ、事実を確認した上で謝罪させます。
ここまでが学校で子どもにする指導です。大きいケガでなければ放課後、保護者に連絡します。
まずは加害者側に連絡もしくは家庭訪問をします。ここで常識のある保護者であれば、「うちの子が、すみませんでした。事情を聴いて相手の親御さんに謝りたいです」という展開になります。
ですが、その辺りが分かっていない人も最近はずいぶん増えてきています。そんな場合は、「お母さんの方からも一言声かえて頂いたら、ありがたいです」など謝罪することを推しています。
その方が、すんなり解決しますし、子どもたちにとってもメリットが大きいからです。
ここで “謝る” という展開になっていると、次に被害者側に事情と加害者側の親の気持ちを伝えます。相手が “謝る” と言ってくれていると被害者側も気持ち的にすっきりし、「こちらにも悪かったところがあると思います」という流れで非常に解決しやすいです。
あとは、連絡先を伝え保護者同士で話し合ってもらいます。
相手の親に謝罪を求める
一方的に相手が悪いにもかかわらず、全く謝罪をする気のない親も存在します。非常に腹が立つパターンです。親の怒りが収まらない場合、直接相手方の家に行って話をすることが望ましいと思います。ですが、それってなかなか勇気がいりますし、難しいですよね。
ここでやってはいけないのが、直接乗り込むことができない怒りを学校に向けることです。 “そもそも学校の対応が悪い” と怒りの矛先を学校に向ける保護者もいますが、それをしてしまうと非常にややこしくなります。
大切なことは、今の気持ちを学校側にも理解してもらい味方になってもらうことです。
謝罪してほしいのは、相手側ですのでそこがブレないようにしましょう。
学校に相談する
相手が謝る様子を見せない場合、まずは学校に相談してみましょう。そのとき中途半端な体裁を守ったり、世間体を気にしたりする話し方はやめましょう。シンプルに「ちゃんと謝ってもらいたい。ただ、うまく伝えられないので先生の方からも声をかけてもらえないでしょうか」といった感じです。
そうすると、担任の先生も相手側に連絡を取ってくれます。通常ならば、そこで相手側から連絡があると思いますが、相手がよほど変な人か、意固地になっている場合は次の手段にでるしかありません。
学校に仲介してもらう
これは最終手段です。ここで解決しない場合は、あとは警察にいくしかありません。
ここまでのアクションを起こして解決しない場合は、相手に言い訳があるのでしょう。ですから、それを聴いてあげない限り話は進みません。当事者同士では、冷静さにかける場合がありますので、学校という中立の場で話し合いをさせてもらうように先生にお願いしましょう。
話し合いの場には、担任の先生、関係の先生、管理職の先生に入ってもらうとよいです。
先生方には事前にどこまでの話がしたいか、相談しておくとスムーズだと思います。何が何でも謝らせたいのか、こちらの思いを聴いてある程度納得してもらえればいいのか、着地点を決めておきましょう。
そうすることによって、先生方もうまくそこへ話を持って行くお手伝いをしてくれると思います。
まとめ
可愛い我が子がケガをさせられると、非常に腹が立ちます。相手に謝罪してほしい気持ちも当然生まれてくるでしょう。
ですが、変な人も増えてきている世の中ですので、“関わらない” というのも一つの手段だとして持っておいてもいいと思います。親が意固地になりすぎると、子どもが板挟み状態になるからです。
子ども同士は解決して仲良くしたいけど、親がそれを許さないというパターンは結構多いです。
子どものことを第一に、どういうアクションを起こすことが有益なのかを冷静になって考えることが大切だと思います。
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