夕方と朝どっちが効果的!? 子どもの宿題について考えてみた

学力UPのイラストが描かれた黒板 子どもの宿題
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学校から帰ったら遊びたい!! 誰もがそう思いますよね。一生懸命勉強してきたのだからそう思って当然だと思います。でもやらなくてはいけないことがあります。そう、宿題です。

この宿題をいつやるのかは子どもによって様々だと思います。帰ってすぐやる子もいれば、夕飯前の子もいるし、寝る前にする子もいるでしょう。その日は寝て、次の日の朝に宿題をする子どももいます。

ぼくが教師をしていた頃も子どもによって様々でしたので、一概に「コレが絶対にいい!!」というものは存在しないと思います。その子どもに合った学習習慣をつけることが大切です。

今回は、朝に宿題をするのは効果的なのかを解説したいと思います。起きてから宿題を考えている家庭はぜひ参考にしてみてください。

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子どもは案外疲れている

まずどの子どもにも言えることは、子どもは案外疲れているということです。一見元気そうに見えても、疲れているといえます。学校で一生懸命勉強し、遊び、友達関係に気をつかって一日を過ごすと疲れますよね。大人が1日仕事を頑張ったのと同じです。

ですから、帰って「即宿題」を提示すると、だらけてしまう気持ちも理解してあげましょう。疲れている子どもほど、帰ってすぐに宿題に取りかかるのは難しいです。

そんな子は、その日はゆっくりと体を休めたり、ストレスを発散したりして次の日に頑張るという選択肢もアリなのかもしれません。

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朝型学習のメリット・デメリット

朝型学習にはメリットとデメリット両方が存在します。メリット、デメリットをよく理解した上で子どもが朝型に向いているかどうか考えてあげましょう。

メリット

朝、太陽の光を浴びると体がシャキっとするという話を聞いたことがありますよね。あれは、太陽の光を浴びると人間はセロトニンという物質を形成できるからです。

朝にランニングをしている人や、朝から畑をいじっているおじいちゃんやおばあちゃんは元気ですよね。

セロトニンは、人間を「元気に」「前向きに」という気持ちにさせてくれる物質であるため、それが大量に作られる朝は集中力が増し、勉強に向いているというわけです。

朝起きてから太陽の光をたっぷり浴び、そこから勉強に向かうと集中しやすくなるということですね。

夜早く寝るようになる

朝に勉強をするということは、必然的に夜早く寝ることになります。でなければ、朝の時間を有効に使うことは難しいでしょう。

しかし夜は誘惑が多いです。何といってもテレビです。子どもが好きな番組はゴールデンタイムに放送されていることが多いので、夜型生活だとどうしてもそれが終わってからお風呂、そして就寝という流れになるでしょう。

朝型になると、そんなことを言っていられませんので無駄なテレビタイムがなくなり早く寝る習慣が身に付きます。朝型生活になると健康的な生活習慣が身に付くことも、メリットの一つだと思います。

早起き効果

朝宿題をするので、早く起きる必要があります。

今までたくさんの子どもをみてきましたが、早起きをしている子どもギリギリに起きている子どもとでは1時間目の集中力の違いが歴然です。早起きをすることによって、脳が勉強できる状態で学校に来ることができます。

1時間目ってたいてい担任の先生の教科の授業が多いんですよ。朝の会をしてから、そのまま学習に入ることができるからなんですけど…。先生としては朝の冴えているうちに、算数とか国語をしてしまいたんですよね。難しいので。

ですが高学年になればなるほど、目が開いていない子どもが多いこと、多いこと。授業もう始まってますけど…というような感じでした。理由はもちろん「眠たい」です。寝る時間が遅くなってしまっている子どもは1時間目は上の空状態でした。

逆に朝から勉強を頑張れている子どもは、早起きの子どもか朝の時間に運動場で思いっきり体を動かして遊んできた子どもでした。

ですから、そういった面でも早起きをしなければならない朝型学習にはメリットがあるといえるでしょう。

デメリット

朝型学習にはデメリットも存在します。一番に考えられるデメリットは「時間に限界がある」ということでしょう。逆にこれを「時間内に頑張れるメリット」と捉えることができるのであれば、朝型学習に向いている子どもといえるでしょう。

時間に追われる

じっくり考えて勉強したい子どもにとっては、制限時間があるのは最大のデメリットでしょう。時間が気になりだすと、本来持っている力が最大限に発揮できなくなるからです。

これはほんとに難しいところです。小学校でも様々な子どもがいますので、時間制限さえ設ければ「全員集中してできる」というわけではありません。逆にそれがプレッシャーになってできない子どももいるんですよね。

もちろんテストなどでは時間制限がありますが、学習を定着させるための宿題などの場合は子どものタイプを把握して、それに合った環境を作ってあげることが大切だと思います。

マイペースでゆっくり学習を進めるスタイルのお子さんの場合は、放課後に宿題をする方がむいているかもしれません。
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絶対にNGパターン

朝勉強をする方法で絶対やってはいけないパターンが存在します。教師をやっていたころ男の子に多かったのですが、宿題の漢字ノートは汚い、算数は間違いだらけでした。

呼び出して、何か事情でもあったのか聞くと
「朝起きてからやった」
とのことでした。

昨日帰ってからは何をしていたのか聞くと、友だちと遊んでテレビを観て、ゲームをして眠たくなったから寝てしまったという生活。翌朝、このままでは学校で怒られと思い、急いでやったということでした。

これは本当にやってはいけない宿題のやり方です。朝に勉強するのはあくまでも頭がすっきりした状態で集中して学習に取り組むためです。これを子どもがしっかり理解していないと、ただやっつけ仕事を朝にやっていることになります。

ですから子どもが
「疲れたから、勉強は朝にする」
と言った最初のうちは、その勉強が意味あるものになっているかチェックしてあげることがとても大切だと思います。

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睡眠時間はどれぐらい必要か?

ここまでで朝型学習の方が向いていると思われた方、重要なことがあります。それは睡眠時間です。とりあえず早起きをして勉強をすればいいのではありません。しっかりと睡眠時間が確保できていないと朝型学習の効率はガクッと落ちます。しっかり寝て、脳の疲れが取れていないと集中して勉強することができないからです。

では、どれぐらい睡眠時間は必要なのでしょうか? 次の日を元気に過ごそうと思うと、小学生だと9~11時間必要です。

6時に起きて勉強をするとします。逆算して考えてみましょう。就寝時刻は遅くとも9時です。今は習い事をしている子どもも多いので、なかなか難しいかもしれませんが、このライフスタイルが可能であれば朝型習慣にすると学力が上がっていくかもしれません。

「朝型はいい」という情報だけを鵜呑みにして睡眠時間をおろそかにしていると学力は上がるどころか下がる可能性もあるので気をつけましょう。

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大切なのは学習習慣

大切なのは学習習慣を身につけることです。月曜日は朝、火曜日は夜、水曜日は夕方…ところころ変えるのはオススメしません。自分なりの学習スタイルが身に付きにくいからです。

事実、ある程度勉強ができる子どもは、自分なりの学習スタイルで勉強に取り組めていることが多かったです。

子どもの体調、学習への取り組み方、ライフスタイルに合わせてどの時間帯に勉強するのが適切か子どもと一緒に考えることが重要だと言えます。

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まとめ

朝型学習は、「集中できる」「早寝早起き」「時間制限アリ」と確かにメリットが多く存在します。しかしそれは一般的に言えることであって、誰にでも当てはまるとは限りません

大事なことは、子ども一人ひとりに合った勉強のスタイルを見つけて確立してあげることです。

子どもと勉強をする時間を一緒に考えてあげながら、親として食事の時間やお風呂の準備など陰ながら子どもをサポートしていってあげたいですね。

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