教員採用試験には必ず面接があります。教師としてその人が向いているかチェックするための試験です。最近は「面接重視」の傾向が、どこの自治体も高いので面接試験には力を入れる必要があります。
面接官はもちろん面接のプロです。その人との会話から、どんな人物であるかを読み取ることができます。
言葉の節々までチェックしているので、自分が喋ったことで墓穴を掘っていないか気をつけなければいけません。
今回は「面接で言ってはいけないNGワード」をまとめてみました。これを言うとマイナス印象になってしまうものから、一発アウトになってしまうものまでありますので、面接前に一度チェックしておくことをオススメします。
教育倫理に反していること
これを言ってしまうと一発でアウトです。教育倫理とは、体罰やいじめ、セクハラなどに関することです。これらの質問が来て「致し方ない部分もあると思います」なんて答えたらどういう印象を持たれるでしょうか?
マイナス印象というより「この人は教師にしてはダメだ」と思われますよね。ですから、教育倫理に反していることを認めるような発言は絶対NGです。
時と場合によっては…
あからさまに教育倫理に反していることを認める人は、ほぼいないと思いますが多いのは「時と場合によっては…」と答えてしまうパターンです。
これは正直、面接官が試してきているといってもよいでしょう。
「体罰についてどう思われますか?」
「何度指導してもきかない場合は、体罰も致し方ないと思いますか?」
「保護者から叩いてでも厳しく指導してほしいと言われたら、どうしますか?」
などと覆いかぶせて質問してくる場合があります。
一つ目、二つ目までは「決して体罰はいけない」と答えていても、三つ目で「時と場合によっては…」と答えてしまうことが多いです。なぜなら保護者から頼まれているからです。
保護者からの依頼があろうが、教育上体罰は決して行ってはいけない行為なのでそこを認めることは絶対にいけません。面接官はどんな場合でも体罰を行わないことを分かっているかを確かめているのです。
いじめについても同様です。同じような質問が続いても「いじめられた側にも何らかの原因があると考えます」などという回答はいけませんので、教育倫理に反していることは絶対に認めない姿勢を貫きましょう。
定型文のような棒読み
真面目な人ほど陥りやすいNGです。真面目な人は、考えられる質問に対しての答えをあらかじめ用意すると思います。もちろん事前に考えておくことは、非常に良いことだと思います。
考えた内容がペーパーのテストなら100点であっても、喋り方が下手なら60点ぐらいになってしまいます。
その回答に込められた熱い思いが伝わらないからです。
面接官も完璧な敬語は求めていません。丁寧な言葉遣いで、自分の気持ちを込めた方が印象はよくなります。棒読み回答はNGですので、そうなっていないか事前に誰かに聞いてもらうようにしましょう。
「あの~」「その~」「え~」
喋る前についつい言ってしまう言葉です。これらはどうして言うか分かりますか? これを言っているほんの2秒程度の間に、どのようなことを喋ろうか頭の中で必死に考えているのです。
一生懸命な証なのですが、何を聞いても冒頭に「その~」「え~」と言う人の印象はどうでしょうか? 頑張っていても頼りない印象になってしまいますよね。
教員採用試験でも同じです。どうしても頼りなく映ってしまいますので、これは言わないようにしましょう。もうクセになってしまっている人もいると思いますので、一度自分の面接の様子をビデオに撮って確認するとよく分かりますよ。
もちろん聞かれたことをすぐに答えるのは、なかなか難しいです。「あの~」や「その~」で2秒つなぐのであれば、「沈黙の2秒」の方がいいでしょう。2秒程度の沈黙は、全く気になりません。
沈黙の2秒で頭を整理できるように、日頃から心がけましょう。
長々と答える
これもありがちなNGです。良かれと思って聞かれていないことまで答えてしまうパターンです。自分のことをどんどん喋る人ってどんな印象ですか? 「この人、自分のことばっかりで人の話聴かないな」と思いませんか?
そういう印象を与えてしまう恐れがあります。
具体的には、「子どもとつながるためには、どんなことが必要だと思われますか?」
という質問に対し、
「子どもとつながるためには、楽しい分かる授業を行いたいです。なぜかというと、授業は学校生活における非常に重要なものであると考えられます。具体的にどのような授業を展開していきたいかというと、子どもたち一人ひとりが意見を持ち、話し合い、問題を解決していく授業です。その授業で子ども一人ひとりを認めることが子どもとつながることになると思うからです」
というような答え方です。内容はいいかもしれませんが、面接官の質問以上のことを回答していることが分かると思います。面接官は、「子どもとつながるためには、どんなことが必要だと思われますか?」
と聞いてきたので、「子どもとつながるためには、楽しい分かる授業を行いたいです。」だけで十分です。そう答えれば必ず「なぜそう思われるのですか?」という質問に続くからです。
面接は言葉のキャッチボールです。投げられた一つの球に対して、いくつも返球することはやめましょう。
知ったかぶりで答える
何とかしようという気持ちが出過ぎて、知ったかぶりで返答してしまうこともNGです。面接では教育法規などの難しい質問をされる場合もあります。
もちろん質問する側は、答えを知っていますので中途半端な回答は避けましょう。「教育現場に出ても適当なことを答えるのではないか」という印象を与えるからです。
知らない場合は、素直にそれを認め「帰ってから必ず調べて学習し、知識をつけ直します」と答えた方が好印象になります。
難しい質問には、適当な回答をしないように気をつけてください。
偉そうに答える
難しい質問に対して事前に準備をし、逆に知っていたパターンです。例えば保護者対応についての質問をされたとします。用意していた回答をドヤ顔で言うと、評価はされますがあまり印象はよくないでしょう。
「わたしは○○のように考えていますが、まだ現場での経験がないため先輩の先生方にアドバイスを頂きたいと思います」
と付け加えると、「自分なりの考えもあるし、向上心を持っている人だ」という印象を与えることができます。
知っている内容でも、そんなことは知っているという雰囲気を出して回答するのは避けましょう。当たり前ですが、面接官も知っていることですので…。
まとめ
面接では普段自分が喋っているクセが出てしまうと思います。自分の喋るクセを知っておくことが、合格をたぐり寄せることにつながるでしょう。
教員採用試験は面接重視です。自分の喋る言葉から、いい印象を持ってもらうためにNGワードは言わないように日頃の練習から気をつけるようにしてくださいね。
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