小学校に入ると当たり前ですが授業があります。一年生をお持ちの保護者の方々なら、自分の子どもは勉強が分かっているのか、授業についていけるのか心配ですよね。
小学校に入って初めての算数は、どんなことを学習するのかを解説していきたいと思います。
子どもの学習内容を把握していることは、子どもの学力を伸ばすことにつながりますのでぜひ子どもが勉強していることを知っておいてくださいね。
どんな単元なのか?
初めての算数の単元は、スムーズに学習に入っていけるように絵本のようなストーリーを追っていく単元です。この時期は入学して間もない頃であり、子どもも期待と不安が入り混じった気持ちでいるので「勉強は楽しいもの」と思えるようにするためです。
例えば校庭で子どもがたくさん遊んでいて、
男の子は何人?
赤い服を着ている子は何人?
帽子をかぶっていること、かぶっていない子、どちらが多い?
などの勉強です。
小学校に入るまでに大多数の子どもは数についてある程度知識があると思いますが、まだ数について勉強していないと仮定して一から学習していきます。
この単元で達成したいこと
この単元で達成したいことは3つあります。
条件や観点に応じてものの集合を捉えることができること
「動物がたくさんいるなかで、猫は何匹いる」など、条件のもとグループ化できるようになることです。
2つの集合について、数量の同じ、多い少ないを比べることができる
グループ化できた2つの集合体をどちらが多いか、または同じかを比べることができるようになることです。
ここではまだ数の数え方は学習しませんので、「どちらがどれだけ多い」ということが求められているのではなく、単純に「多い」「少ない」「同じ」ということを理解できていればOKです。
右左、上下、などの言葉を用いることができる
教科書をみながら、数の比較をする勉強ですので言葉についても習得することが大切です。
「右と左を比べると…」
「上と下では…」
などの言葉を用いることができるようになる必要があります。
この勉強がどうつながっていくか
算数はつながりが非常に大切な教科です。低学年でつまずくと、後々取り返しがつかないことがありますので先々を見通して学習することが大切です。
各学年にまたがるような、つながりの重要な単元は子どもが定着することができているかよく確認してあげるようにしましょう。
≪重要度★★≫(MAXは★5つ)
この単元は、そこまでつながりはありません。といえど基礎的なことですので定着することは大切です。
「多い」「少ない」「同じ」この概念を形成して、次の「数字の学習」や「前から数えて何番目?」「いくつといくつかな」など、数の学習へとつながっていきます。
また1年生の後半で学習する「かたち遊び」や「かたちづくり」で上下、左右、前後などの言葉を活用する部分にもつながりますので、この単元で言葉の使い方もしっかりおさえておくことが大切でしょう。
学校での教え方
この単元は学校ではできるだけ楽しく展開していっています。子どもが「算数は楽しい」と思える必要があるからです。
ですから場面絵を見てグループを作ったり、そこからお話を作ったりして楽しみます。
また、お花はお花でも「咲いているチューリップとつぼみのチューリップを別のグループと捉えたり、まとめて一つのグループと捉えたりする」など観点によってグループが変わることも学習します。
この単元で一番難しいのは、数の比較です。
例えば「子どもと帽子多いのはどちら?」だと、一つずつ線をつないで確認します。線で結ぶという方法です。
他にも色の違うおはじきを絵の上に置いていき、どちらが多いか比較する方法も学習します。
おうちでの教え方
子どもが勉強で混乱する一番の要因は、学校とおうち(お父さん、お母さん)で教え方が違うということです。ですから、おうちで勉強を見てあげる場合、なるべく学校で習った方法に寄り添い教えてあげることが重要です。
この単元の場合だと比較する際に、作業を入れるということです。
「線で結ぶ」
「おはじきに置き換える」
この2つの方法をおうちでも取り入れて教えてあげると効果的でしょう。
と同時に日常生活の中で
「右のお皿と左のお皿、トマトが多いのどっち?」
「上の本棚と下の本棚、絵本の数が多いのどっち?」
など「左右」「上下」などの言葉を交えながら、楽しんで問題を出してあげると身に付きやすいですよ。
まとめ
小学校の算数の初めての単元です。たいていの子どもは、難なくクリアできると思いますが、数の勉強はここから始まっています。
最初は時間がかかっても数をこなせば、要領をつかみスムーズに問題を解くことができるでしょう。
子どもが興味を持つ素材で、身の周りの具体物を取り入れながら学習していくことが次につながっていくことでしょう。
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