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子どもって間違い探しや絵さがしが好きですよね。ぼくも小さいころ何度の「ウォーリーを探せ」をやったのを覚えています。一度やるといる場所は分かっているんですけどね。みなさんもやった人は多いのではないでしょうか?
最近は、絵さがしの本といってもたくさんありますね。
昔ながらの「ウォーリーを探せ」もあるし、「どこどこセブン」もとても人気がありますよね。今回は、そんな数ある絵さがし絵本の中からあえて、長谷川義史さん作の「どこ どこ どこ」を紹介します。
この「どこ どこ どこ」普通の絵さがし絵本とはちょっと違います。どうちがうかというと、長谷川さんならではの独特のタッチで描かれていることと、大阪出身ならではの面白さがふんだんに含まれているところです。
ぜひとも一度見てみてほしい一冊です。途中で笑っちゃうこと間違いなしですよ。
作者は有名な絵本作家の長谷川義史さんです。講演会を聴きに行ったことがあるのですが、面白い大阪のおっちゃんというステキな方でした。たくさんの面白い絵本を出版されており、テレビに出演されていることもあります。
全国で絵本ライブを開催されていらっしゃるので、興味のある方は一度のぞかれてはいかがでしょうか?
絵さがし絵本は、絵さがし絵本なのですが独特の感性で普通の絵さがし絵本では味わえないようなおもしろさがあるのがオススメポイントです。
いきなり絵さがしのページが始まるのではなく、絵さがしページに入るプチ物語が用意されています。
例えば、1ページ目。家族が観覧車に乗っています。お父さんは子どもに話かけますが、子どもは、
「おしっこ!!」
「トイレ」
「がまんできるか?」
「トイレ、トイレ。トイレー。どこ どこ どこ?」
つぎのページでトイレをさがしてね…。
という展開で、遊園地の絵さがしページに突入します。全ページでこの寸劇のようなお話があり、またそこに絵さがしのヒントになることも書いてあって見逃せません。
絵さがしページになっても面白いです。
探すのも「まいごの子ども」というお題が出されています。「どうやって探すんだ…」と思いましたが、ページをよく見ると確かに「コレだ!!」という迷子の子どもがいます。
他にも問題ではないですが、さっきの家族がトイレを探している絵が描かれていたり、ジェットコースターでカツラを飛ばされているおじさんが描かれていたりと、細かいところに笑いが詰め込まれています。
難しいのはとても長い回転ずし屋のページです。寿司に紛れてたくさんのものが流れています。
バッタやセミ、ハイヒールなど…寿司ネタとかけたと思われる、ネタをやっている芸人さんも流れています。回転ずしだからなのか、「歌い続ける10周勝ち抜きチャンピオン」まで流れ、思いつくままに描きたい放題で面白くも難しいページです。
ぼくが一番好きなページは野球のページです。
寸劇ページで
「打った~。大きい、大きい」
ということで、外野席が絵さがしのページになります。そこに描かれている横断幕が長谷川さんのセンスのかたまりだと思いました。
必勝にかけて「必笑」
「そこそこガンバレ」
何より面白かったのが、
「盗塁は どろぼうのはじまり」
です。
まず、子どもと一緒に楽しみましょう。どちらが早く見つけられるかでもおもしろいですね。
オススメは、問題の出し合いっこです。この本があれば無限に絵さがしの問題が作れます。しかも面白く。
例えば、銭湯のページがあるのですが、
「おしりに毛が生えているおじさんはどこでしょう」
とか、50mぐらいあるおでん屋さんのページでは、
「ラッコはどこでしょう」
などです。
長谷川さん、本当にたくさんの絵本を出版されていらっしゃいます。どの本もタッチが柔らかく子ども受けすること間違いないと思います。
赤ちゃんがお母さんのおなかの中で、おへその穴を通して外の世界の色んなことを感じ、そして生まれてくる出産の素晴らしさを感じられる絵本。出産祝いにもぴったりです。
タコ焼き屋のおっちゃんに焼かれているタコ焼きのたこさぶろう。たこさぶろうは「いかせておくんなせー」と旅に出たがります。それを止める他のタコ焼きやマヨネーズさんたち。ばかばかしいけれど、おもしろさがたっぷり盛り込まれています。
47都道府県をだじゃれで制覇します。小さい子どもも楽しめるし、都道府県を勉強している4年生には持って来いの絵本です。
だじゃれの世界の国バージョンです。こちらも世界の国名を覚えられること間違いなし!!
「大阪にはうまいもんがいっぱいあるんやで~ たこやき ぎょうざ お好み焼き ぶたまんっ!」
大阪では知らない人はいないのではないかというぐらい、有名な歌です。ご当地のおいしいものを歌にのせて紹介してくれるとても楽しい絵本です。ちなみに名古屋バージョンや東北バージョンもあります。
タイトルを見ているだけでも面白そうな雰囲気がしませんか? 気になられた方は一度チェックしてみてくださいね。
この本のいいところは、なんといっても作者の遊び心がふんだんに盛り込まれているところでしょう。
絵さがしのページに入るまでの寸劇もその一つだと思います。絵さがしだけではなくて、どうしてその絵さがしページなのかがその寸劇から分かるように描かれています。しかもこちらが笑ってしまうように。
その仕掛けがあるからこそ、絵さがしがさらに盛り上がるのだと思います。さすが、長谷川義史さんといった作品です。
普通の絵さがしの本では、少し物足りないと感じ始めた方には、ぜひこの本で真の絵さがしの面白さを体感してほしいと思います。何度も言いますが、本当にたくさんしかけがしてあって面白いですよ。