スポンサーリンク
入学式、始業式と行事が一段落し、学校生活にも慣れ始めたころに初めての参観がある学校が多いと思います。新任教師に大きく立ちはばかる壁。授業もそうですが、参観後に懇談会があると思います。
良い学年に配属されていると、授業も懇談で話す内容も事前に打ち合わせしてくれると思います。しかし、事前に打ち合わせはしていてもたくさんの大人を前にして話をするのはとても緊張しますよね。ましてや初対面の方ばかりですし…。
でも、悲観しないでください。しっかりポイントをおさえていれば新任教師でも保護者に好印象を与えることができます。
ポイントは “若さ、誠実さ”を存分にアピールすることです。
1年間お世話になる保護者の方々です。学校と家庭が連携して教育できるような関係を築きたいですよね。学校と家庭を上手く結べるように、いいスタートを切りましょう。
“初々しさ” をしっかりアピールすることが新任の最大のメリットとです。これをアピールできるのは新任でないとできないからです。
誰しも新任時代を経験します。新任の頃は、“ベテランの先生は経験があるからいいなぁ” と思うことも多いと思います。最初の保護者への挨拶もその一つです。じゃあベテランが全ていいのか? と言われるとそうではありません。
ベテランの先生は、“新任さんは初々しくていいなぁ” と思っています。新任さんからすれば、どこがいいのか理解しにくいかもしれませんが…。
ですので、“初々しさ” を存分にアピールしましょう。それが好印象を与えることにつながるということを覚えておいてください。
まずは、周りを明るくする “明朗さ” です。その人自身が明るい性格だと、周りも明るくなるからです。
明るい友達のところには、自然に人が集まってくる。そんな経験が過去にあるのではないでしょうか?それと同じです。ですが人間年を取ってくると、“明朗さ”が“落ち着き”に変わってくる人が多いです。もちろん例外の方もいらっしゃいますが。
ベテランの先生が “若さからくる明朗さ” に憧れるのはそういう訳です。
緊張しているからといって、初対面から暗いイメージだと好印象は与えられません。少し気分を上げて明るく保護者の方に挨拶をして、懇談に臨みましょう。
“元気さ” 若いゆえにできるということは最強のメリットといっても過言ではないでしょう。若さがないと子どもたちと運動場を走り回ることはなかなかできないからです。
しかし相手は子どもではないので、“遊ぶ”ことを前面に押し出しすぎると“ 遊ぶことも大事だけれど、他のことは大丈夫かな?”という印象を与えかねません。
“子どもたちと一緒に遊ぶ元気さがある。その中で日々の子どもの様子や関係を感じ取り教育に生かしていきたい”という自己紹介にすると好印象です。
新任ならではの “若さ” のアピールと “しっかり子どもたちを見ていく” という安心感を与えることができます。
教職という仕事に燃えている “一生懸命さ” を伝えましょう。一生懸命頑張っている人は、誠実に見え“何かあったら助けてあげよう”と思われるからです。
これは、言葉だけではなかなか伝わりにくい部分があると思います。ですので、懇談で“何事も一生懸命頑張ること”を宣言し、日々の生活から取り組んでいきましょう。
具体的に言うと、
・細かいことでも密に保護者と連絡を取る。
・何か失敗したら、足を運んで素直に謝罪する。
・ノートや提出物のチェックを確実に行う。
などです。
基本的なことをしっかり行っていると、あなたの印象はもちろんよくなりますし、他の保護者にも伝わっていくことでしょう。 “これから一生懸命頑張って行くんだ” という気持ちを伝えることは大切です。
先ほどお伝えしたのは、教師側の視点ですが懇談会に参加する保護者側の視点もしっておきましょう。相手の考えを理解し、その立場に立って話ができると印象もぐっとよくなるからです。
どんなときでも一方的に喋られると、その相手に対してあまりいい印象を持てませんよね。
ですから、保護者はどのような気持ちなのかを理解しておくことが大切です。これは教育全般においていえることですので、初任の頃から相手の気持ちを考える癖をつけておくといいと思いますよ。
懇談会というともしかしたら教師が一番不安になっているかもしれません。しかし、保護者にとってみればそんなことは関係ありません。保護者の興味は、この先生はどんな人か?自分の子どもは、このクラスで上手くやっていけているか? 勉強できているか? ということにしか興味がないからです。
なので、“どうしよう” とあまり不安になったところで相手はそこに興味が全くないわけですから、考えすぎて疲れるだけです。
むしろ相手の興味が強い部分。
“自分の子どもは、このクラスで上手くやっていけているか? 勉強できているか?”
に視点をおいて話を展開することを心がけましょう。
その方が話も広がりますし、保護者も“自分たちの気持ちを分かってくれている”と思い好印象を抱いてくれるでしょう。
担任が新任教師の保護者が持つ、最大の不安要素です。なぜなら情報もありませんし、先生に経験がないことも分かっているからです。新任なので当たり前ですが、保護者の気持ちとして理解しておきましょう。
こんなときは、背伸びをして教育論をペラペラと話すと逆に不安がられます。子どもの現状、事実に基づいた話からかけ離れていってしまうからです。4月からの子どもの様子を細かく伝え、前向きな話を展開しましょう。
たった数日ですが、子どもの話をたくさんすることで “この先生は新任だけど、子どものことをよく見てくれているな” という印象を与えられます。
そして “新任” ということを伝え、
「子どものことで分からないことがまだまだたくさんあると思うので、保護者の方たくさん教えてください」
と言っておきましょう。
“子どものことをよく見ている事実” “謙虚な姿勢” を伝えることで保護者の不安は解消されていくことでしょう。
せっかく貴重な時間を使って懇談会を開いています。お互いにとって有意義な時間にしたいですね。
そのためには双方の話を聴いて “よかった”と思えることが大切です。
ポイントをまとめましたので見ていきましょう。
子どもたちのいいところをたくさん伝えましょう。理由は、自分の子どもが褒められて嫌な思いをする親はいないからです。もちろん、字が汚いのに“丁寧に字を書いていますね”こんなことは逆効果です。
日頃から、いいところをメモしておいて懇談会で伝えられるようにしましょう。
ただ、いいところのみを伝え、“いいクラスです” これでは “本当に?” と思われます。課題がないクラスなんて存在しないからです。
いいところたくさん紹介した後に、クラスとしての課題を1つ提示しましょう。ピンポイントで提示することで、子どものいい部分も伸ばしながら課題解決に取り組んでくれる先生であるということが伝わります。
そして、それは学校だけで解決するのではなく家庭でどんなことを協力してほしいのか具体的に伝えることによって保護者にも伝わりやすく、協力しようと思ってもらえます。子どものいいところをたくさん教えてくれる先生のお願いですからね。
まずは子どものいいところを存分に伝えましょう。“子どもをしっかり見ている” ということが、保護者に好印象を与えます。
保護者の話をしっかり聴くことが大切です。途中で口をはさむのは極力避けましょう。なぜなら、保護者は子どものことで話をしたいからです。途中で口をはさむと “話を聴いてくれない人だな” という印象を与えてしまいます。
知り合いに1人はいると思います。みんなで話しているのに最後は必ず自分のことに話を持っていく人。あまりいい印象はありませんよね。
保護者の話を傾聴していると、本当にいいたいことがそのうちに見えてきます。この人はどんなふうに考えているのかということも分かりますし、保護者にとっても “しっかり聴いてもらえた” という満足感が生まれます。
初任の頃は “教師は喋らないと” と思うかもしれませんが、“じっくり聴く” ことも教師の大切な仕事のうちの一つです。傾聴できる教師は、いい先生が多いです。
新任というと保護者はどうしても不安に思います。それは、教師側の伝え方が上手くないからです。子どもをしっかり見て、良いところをたくさん伝え、“若さ、誠実さ” を上手にアピールしましょう。
初めての懇談会は、お互いが良好な関係でスタートする大切な場です。
教育の中心は常に子どもということを忘れず、学校と家庭が協力しながら教育を進めていきたいですね。