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集団生活をしていれば誰しも大なり小なりはあれども友達とケンカをすることはあるでしょう。年齢が小さければ小さいほど、些細なことでケンカになると思います。
他人事であれば「子どものケンカなんてよくあること」と思うかもしれませんが、可愛い我が子がその渦中にいると、少なからず心配をするのが親心だと思います。
今回は「子どもがケンカをしたときの親の対応の仕方」についてお伝えしようと思います。
ケンカがあれば子どもよりも前にしゃしゃり出て解決しようとすると、正直子どもにとってよくありませんので、どのように対応するべきかよく考えるようにしましょう。
子どもがより良い大人に成長するためには、ケンカをすることは非常に意味のあることだといえます。なぜならケンカをすることによって、学ぶことがたくさんあるからです。
例えばおもちゃの取り合いで叩き合いになったとしましょう。相手を叩き続ければ、相手は泣きます。もしかしたら多少ケガをするかもしれません。そうすることで事の重大さを理解することができます。
また逆の立場で叩かれたり、嫌な思いをさせられたりするとします。その経験で痛みを知ったり、どんなことをすると相手が傷つくのかを学んだりすることができます。
ですから小さいうちにケンカを通してそのようなことを体感しておくことは非常に大切です。
しかしここで重要なのが「ケンカをすれば必ず学べる」ということではありません。子どもがケンカを通して成長するためには、大人のフォローが必要です。ここでの対応を誤ると、ただただ喧嘩っ早い人間になってしまう可能性もあるので要注意です。
「どうしてそのケンカは起こったのか」
「そのときどう思ったか」
「自分は何がいけなかったのか」
「どうすればケンカを防ぐことができたのか」
など、ケンカから考えられることは非常に多くあります。子どもがこれを考えられてこそ「意味のあるケンカ」になります。
子どもがケンカをしたとき、親がやるべき一番大切なことは「子どもの話をしっかり聴いてあげること」です。ガミガミお説教をしたり、またやったの!! という態度をとったりするのはNGです。
なぜなら、話を聴いてあげるだけで子どもは「自分のことを見てくれている」と安心できますし、「親には何でも話すことができる」と感じられるからです。
子どもには子どもなりの理由がありますので、時間をとってゆっくり聴いてあげましょう。
大人が教えないといけないことも多いと思いますが、基本的には自分で考えさせるようにすることが大切です。
自分で気づき、考えた方が得るものが大きいからです。
人は話を聴いてもらっているうちに、出来事を再確認することができ、頭の中で整理されて結論を出すことができます。ですから相づちを打ちながら「どう思ったの?」や「どう感じたの?」と短く聞いて、子どもの話をたくさん聴くように心がけましょう。
子どもが成長してくるとケンカが解決せず、そのまま家に帰ってくることもあると思います。基本的には、ゆっくり話を聴いて「これからどうするか」を子どもが考えることが一番ですが、どうしていいか分からずアドバイスを求めてきた場合は的確なアドバイスをしてあげましょう。
大切なのは子どもが「自分もそうしたい」と思えることです。
「こうしなさい」「こんなふうにするべきよ」と指示するのではなく、「お母さんだったら○○だから、こんなふうにするかな」「こんな方法もあると思うけど、どう思う?」など最終的な決定は子どもができるようにアドバイスするべきです。
ケンカの解決は経験がモノをいうと思います。その経験をつけさせるためにも基本的には、見守る姿勢をとりましょう。
高学年になってくるとケンカも複雑になってくることが多いです。それだけ成長している証ですが、解決が難しくなることも多々あります。
子どもから話を聴き、こじれたり、長引いたりしそうな場合は相手の親や学校と連携を図ると非常に効果的です。重要なのは子どもの見えないところで連携しておくということです。
あくまでも「子ども同士が中心となり、解決することができた」ということが重要だからです。
相手の親が仲のいい親御さんなら相談しやすいと思いますので、ややこしい場合は連携するべきでしょう。知らない親の場合は、学校の先生に協力を求めましょう。
これは学校側としても非常にありがたいです。ぼくも教師をしていた頃に経験があるのですが、女の子のケンカは非常に見えにくいです。特に最近はLINEがきっかけでトラブルになることが多いので、保護者から情報をもらえると学校でも気に掛けることができます。
ですから、ややこしいケンカの場合は担任の先生に連絡をいれるのも非常に有効でしょう。
子どものケンカに親が出ることはあまりよろしくありませんが、出なければならない場面もあります。必要な場合は表に出るようにしましょう。
相手にケガを負わせてしまった場合は、保護者としてしっかり謝るべきです。親の謝る姿を見て子どもも感じるものがあるでしょう。
これについては別記事でまとめていますので、よろしければお読みください。
最近少し増えてきたように思いますが、子どものケンカで相手の親が出てきた場合です。我が子が嫌な思いをすれば子どもを差し置いて、すぐに出てくる親がいます。
そういう親はたいていの場合、客観的に物事を見ることができず、我が子の話だけを鵜呑みにしています。
相手の親が出てきた場合は、それに応戦するのではなく、こちらの子どもの主張を伝え事実をすり合わせる作業をすることが大切です。そうすることで誤解が解けることもあり、解決へとつながるでしょう。
相手の親がどれだけ怒っていようが応戦することは避けましょう。問題は解決しにくくなりますし、何よりその後の子どもの関係が悪くなるだけです。
ケンカをしたときは、誰しもが嫌な思いをすると思います。しかしそれこそが成長するチャンスです。そこで解決の方法を覚えたり、トラブルを避ける術を身につけたりすることができます。
もちろん大人がどのような対応をするかで、子どもに与える影響は大きく変わってきます。
子どもが一人前の人間に成長できるように、親はそっと見守ってあげることが必要です。子どもがケンカをしたときは、子どもの話をじっくり聴いてあげてくださいね。