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まっさらなランドセルを背負って、我が子が小学校に歩いて登校していくのを見ると成長したことが実感できますよね。
それと同時に、今まで保育園や幼稚園に送り迎えをしていた親にとっては、解放される瞬間でもあります。毎日の送り迎えがなくなる、それは非常にありがたいことです。
しかし、働いている方にすれば新たな問題が発生します。放課後の時間についてです。
当たり前ですが、小学校には「延長保育」なんていうものは存在しません。ですから今まで通り働くためには、子どもをどこかで見てもらう必要があります。おじいちゃん、おばあちゃんに頼むことができれば助かりますが、様々な理由から頼れない方も多いのではないでしょうか。
預け先として、まず思いつくのが「学童保育」だと思います。学童保育だけで何とかなるならば、それが一番いいと思います。
ここでは、学童保育の解説をはじめ、他の預け先も紹介したいと思いますので、ぜひ参考にしてください。
だいたいの学校で併設されている、もしくは同じ敷地内にあるのが公営の学童保育です。管轄は厚生労働省ですが、子どもが安心して通えるように学校施設内で行われることが多いです。
しかし、空き教室や敷地に余裕のない学校では学校外に設置されていることもあるので自治体によってチェックしておくことが大切でしょう。
では、具体的にどんなことをしてくれるのかみていきましょう。
簡単に言うと、放課後の時間や土曜日、そして夏休みなどの長期休暇に子どもをみてもらうことのできる施設です。シングルマザーや共働きによって仕事をしなければならない状況の人が優先的に預けることができます。
待機児童が発生している地域もありますので、時間的に余裕のある方は入所できない可能性があります。
入所できる対象は、小学1~6年生です。ですが、ぼくが教師をしていたころ5,6年生で入所している子どもはいませんでした。4年生でもちらほらです。理由は、放課後に色んな友達と遊びたいからです。
親は6年生まで通わせようと思っていても子どもの方から「やめたい」と言っているケースが多いように感じました。
まぁ確かに4年生ともなると、一人で留守番することも可能だと思いますし、放課後も自由に遊べませんからね。
学童の先生も仕事ですので、学童に子どもがなかなか来ないと教室まで見に来てくれることが多かったです。勉強の苦手な子の宿題を教室でみていたのですが、時間になると学童にいかなければならなかったので、そういう点では教師としても少し困りましたね。
年齢が上がるとともに子どもにもやりたいことが増えてくると思いますので、どのぐらいまで入所するかはお子さんとよく相談して決めましょう。
預かってもらえる時間も自治体によって異なります。18時までの自治体もあれば、19時までの自治体もあります。最近では、19時までの自治体が半数以上を占めていますが地域によって異なりますので、入所前によく確認しておく必要があるでしょう。
正直18時までだとフルタイムで働くには、厳しいものがありますもんね。
学童の時間以降預ける場合は、あとで紹介するファミリーサポートやベビーシッターサービスと組み合わせるといいと思います。
これも自治体によって異なりますが、おおよそ1万円ぐらいはかかると思っておきましょう。保育料やおやつ代、遠足代などが含まれます。また他にも実費で徴収されることがある場合もあります。
自治体によって減免措置をとっているところが多く、シングルマザーや生活保護世帯は利用料が安く設定されている場合がありますので、よく確認しておきましょう。
仲のいい保護者に聞いたことがあるのですが、2人兄弟を入れて年間20万円ぐらいはかかるそうです。
「時間を延ばして働いても学童でお金を取られたら、何のこちゃわからへん。それならパート早く切り上げて、子どもが帰るころには家にいてあげた方がええわ~」
と言ってました。
確かに働く時間が増えても、その分取られてしまっては意味がないと思います。
兄弟で入れると、2人目は半額などありますが年間で計算すると、そこそこの金額になってきますので、何年生まで入所させるのかは大事なポイントとなりそうですね。
企業などが運営する学童施設のことです。公営と同じく平日、土曜日、長期休暇をみてくれるところが多いです。
1~6年生まで入所できるところが多いですが、施設的に大規模のところは少ないといえます。
しっかり勉強をみてくれるところが多いといえます。民間ですので、それなりに保育や学習指導経験のある人材を雇うことができるからです。宿題だけでなく、個別対応で学力を伸ばしてくれます。
ですから、学童でしっかり勉強をみてほしいと思われる方には向いていると言えるでしょう。
今までで一人だけ民間の学童保育を利用している子どもに出会ったことがあります。学校から離れたところにあるので、放課後車で迎えに来てくれるんですよ!! ビックリしませんか?
どんなことをしているのか聞いてみると、学校の宿題はもちろん、他のワークをしたり、ピアノの練習や習字をしたりしているそうです。もはや総合的な習い事施設といったイメージだと思いました。
オプション的な部分は、親と一緒に選ぶと思いますが親が仕事であちらこちらに習い事に一人で行かせるよりは安心できるといえますね。
標準の時間は決まっていますが、保育の延長が可能です。延長のオプションによっては、夕食も出してくれ、20時や21時まで延長することができます。親が帰宅する時間に合わせて家まで送ってくれるサービスもあるので、仕事が忙しい方にはとてもありがたい施設といえるでしょう。
ちなみに先ほどの子どもも家まで送ってもらうといっていました。ご飯は家で食べているようでしたが、一緒の施設を利用している友達の中にはご飯を食べて、お風呂まで入るという子どももいると言っていました。
もはや第二の家といった感覚かもしれませんね。
色んな面において民営より優れていますが、利用料が格段に違います。まぁここまでしてくれると、料金が高くなるのは当たり前ですよね。施設にもよるので幅広いですが少なくとも3万、色んなオプションを利用すれば10万ほどかかる場合も珍しくありません。
子どもの将来のことを考えると、中学、高校とお金がかかってくるので小学校のうちは貯金したいのが本音だと思います。
ですから、お金にかなり余裕がなければ民間の学童は現実的とは言えないと思います。学童の支払いで精一杯になってしまうと、何のために働いているのか分からなくなりますもんね。
なお先ほどの子どものおうちはやはりお金持ちでした。両親とも誰でも知っている世界的企業の会社に勤めておられました。逆に考えると、それぐらいの人じゃないと利用できないのかもしれませんね。
「放課後子ども教室」とは、各市町村が中心となって、小学校の教室や地域の公民館、児童館などで、地域の子どもたちのために開いている教室のことです。地域に住む人たちに協力してもらいながら、学習支援や体験活動を行っています。昔遊びなど、親世代が知らないことも教えてもらえるので、子どもにとって嬉しい機会といえるでしょう。
土日開催が多いかもしれません。ぼくが教師をしていた頃も、よく子どもが週末の日記に「放課後子ども教室」のことを書いていました。
そこではまず勉強をします。宿題や家から持って行ったワークをボランティアの方に見てもらいながらする感じです。それが終わると、子どもが喜んでくれる楽しいイベントが開催されるそうです。
季節の応じた催しものが多く、スイカ割やもちつき、コマ回しなどでした。ちょっと高学年向けには、陶芸教室や生け花をしていることもありました。
どの子でも楽しむことができ、子ども同士「明日の公民館のやつ一緒にいこうよ」と約束をして一緒にいく子どもが多かったです。
ボランティアの方で開催して頂いている場合がほとんどですので、参加費は無料の自治体が多いです。また親の就労の有無に関わらず、全ての子どもが利用することができます。
ただ、自治体によって実施状況に差があることと、毎日実施されていることは少ないので仕事の預け先として、これだけを頼りにすることは難しいでしょう。
ファミリーサポートセンターとは、子育てや介護を助けてほしい人と助けたい人とが会員登録し、助け合う会員組織のことです。この制度を利用すれば、残業している間、「援助をしたい人の自宅」で子どもを預かってもらえます。
1時間当たり800円前後の場合が多く、夜9時ごろまで預かってくれます。毎日預けていると高額になってしまいますが、学童が終わる時間にどうしても間に合いそうにない場合だけ利用する方法が賢いといえるでしょう。
利用するには、まずファミリーサポートセンターか役所の窓口で会員登録を行う必要があります。すると、ファミリーサポートセンターから援助をしてくれる会員を紹介してもらえます。その後、助けてほしい内容について打ち合わせを行います。利用したい日時については、あらかじめ援助してくれる会員に申し込みます。
援助会員にもよりますが、急な要求には対応してもらえないこともありますので仕事の見通しをしっかり持ちながら利用する必要があるので気をつけましょう。
利用している子どもには出会ったことがないのですが、援助会員をしている方とはお話したことがあります。もう子育てを終えた、気のいいおばちゃんでした。学校行事にもよく協力してくれたり、朝の交通安全指導員として子どもの安全を見守ってくれたりと、とても良い方でした。
最初はサポートセンターを通して頼まれるそうですが、子どもと接する回数が多くなり、その家の家庭背景が見えてくると
「お母さん大変やから、サポートセンターやめて500円でいいよ~」
「たくさん作ったから夕飯食べていき」
といった感じになるそうです。
おばちゃんの話だと
「別にお金が欲しくてやっているわけじゃないから」
と言っていました。基本的に個人対個人のやりとりになるので、このおばちゃんみたいな信頼できる方に出会えれば非常にありがたい制度だと思いますよ。
ベビーシッターサービスとは、保育士などの免許を持つ人が「利用者の自宅」で子どもを預かるサービスを行うことです。たいていのベビーシッターはベビーシッターの会社に所属していて、依頼をすると会社を通じて派遣してもらうことができます。
時間に制限がないことと、自宅に免許を持つベビーシッターが来てくれる分、利用料金は高くなります。地域にもよりますが、1時間あたり2000円以上はかかると思っておいた方がよいでしょう。
ですから、日常の預け先としてはあまり現実的ではないです。依頼すればすぐに来てくれるので、緊急時の利用先として考えておけばいいでしょう。
学校からそのまま習い事に行かせるパターンです。教師をしていて言えることは、この方法はあまりオススメしません。なぜなら子どもたちは、学校で1日頑張って疲れているからです。
子ども自身も「習っている」という認識より「預けられている」という意識が強いようで効率としてはあまりよくないと考えます。保護者も「とりあえず行ってくれていれば、それでいい」という感覚になることが多いので中身がおろそかになりがちです。
この方法で習い事をさせられている子どもはすぐに分かります。習い事の日になると、
「いやや~、行きたくない」
と愚痴をこぼしたり、帰りの挨拶をしてもなかなか教室から出ようとしません。行きたくない理由を聞くと、
「だってお母さん来てくれへんし」
や、高学年になってくると
「お母さんが家の鍵持たせたくないから、習い事行かされてるだけやねん」
と親の気持ちを完全に読まれています。笑
そんな気持ちで習い事をしても身にならないのは当然ですよね。むしろお金がもったいないと思います。子どもも「放っておかれている」という感覚になり自尊感情を損ねる可能性もあります。
もしこの方法を利用する場合は、習い事に対する評価をきっちり行う必要があります。しっかり褒めてあげることで、子どもの向上意欲を高めてあげましょう。
最後は友達にお願いする方法です。案外お願いする人は少ないみたいですが、子どもとしては一番安心できるかもしれません。知っている大人ですし、その家にも子どもがいるはずだからです。同級生がいれば一番安心できますね。
毎日だと負担になってしまいますが、たまにだといいと思います。
親も助かりますし、子ども同士も仲良くなれるというメリットもあります。もちろん、お願いするばかりでは関係が崩れてしまうと思いますので、お返しをしたり、逆に預かったりしたりしましょう。
日頃からお願いできるような関係作りをしておくことが大切だと思います。
本音を言えば、子どもが学校から帰ってきたら家にいてあげたいと思うお母さんも多いと思います。しかし生活するためや、子どもが大きくなるとお金が必要になってくることも事実です。
生活していくうえで働くことは非常に重要なことですので、学童保育や様々なサービスを利用して上手に子育てをしましょう。
仕事があるときは一緒にいてあげられる時間が短くても、家に帰ったらたくさん愛情を注いであげることを忘れないであげてくださいね。