スポンサーリンク
教員を目指す方こんにちは!! パパっと先生です。
ぼくは、学生の頃(一度落ちました)と講師時代、そして引っ越しのために現職枠でと3度の受験経験があります。そんなぼくが、教員採用試験の筆記の勉強法をお伝えしようと思います。
ズバリ、勉強あるのみ!!
と言いたいところですが、学生時代ならまだしも働きながら勉強するのはなかなか至難の業です。ぼくは働きながら受験したとき、朝は「今日こそは仕事から帰ってきたら絶対勉強するぞ!!」と思うわけです。
が、しかし…
仕事が終わるとくたくた…明日の授業の準備もままならず「今日は勉強無理だ…」となるわけです。講師や現職の方なら分かってくれますよね?? もしかして、ぼくだけ?
というわけで、毎日勉強することが難しいなら出題されるポイントを絞った上で勉強に取り組むことが大切だと思います。
勉強不足では、はっきり言って太刀打ちできません。一般教養から教職教養まですべてのことを知っていると100%大丈夫ですが、まず不可能でしょう。ですから自治体の出題傾向を読み取り、ポイントを絞る必要があるのです。
教員採用試験の筆記試験ですが、なぜ教えもしないこと(例えば小学校で)が出題されるのでしょう。みなさん知っていますか?
答えは、受験者の足切りです。
「これぐらいの問題を解くための努力(勉強)ができない人は、採用できない」というために筆記試験があります。逆に考えると筆記試験で高得点をたたき出せば、「努力できる人だ」という認識を持ってもらえることになります。
もちろん、どの自治体も面接重視の傾向にあると思います。「面接が苦手だ」という方は筆記試験で高得点を取り、「努力できる人」であることをアピールしましょう。
ぼくが同勤していた講師の先生で、コミュニケーションがすごく苦手な人がいました。どれぐらい苦手かというと、喋るときは絶対に目が合わず伏し目がちです。そしていつも口元に手を当てて喋っていました。
正直、採用試験は難しいんじゃないかなと思っていましたが合格していました。あとで聞いたのですが、面接は苦手だからダメだと思ったそうです。しかし筆記がよかったみたいでした。自己採点した結果、9割以上取れていたそうです。
さすがに9割とれているとプラス評価でしょう。試験のために頑張ってきたことが点数に現れていますからね。
筆記試験からは、その人の内面を知ることはできません。反対の見方をすると高得点を取れれば、いいイメージを持ってもらえるチャンスであることを忘れないでおきましょう。
試験の範囲は「無限」といってもいいくらいなので、何から手をつければいいか分からない人も多いと思います。勉強のポイントは、
「一冊の問題集をやりこむこと」
です。毎日何時間も勉強することのできる時間があるならば、いくつかの問題集を購入してチャレンジしてもいいと思いますが、時間のない方は一冊に絞ることをオススメします。
理由は、複数の問題集をこなしていっても結局ポイントとなるところは同じだからです。
実際、複数の問題集をみてみると「またここ出題されているなぁ」というところがいくつもあります。そして、だいたいその部分が試験の問題に採用されていることが多いです。ですので、そのポイントをおさえることが大切になってきます。
「一冊だと不安だ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぼくは現職枠で受験したとき問題集は一冊だけでした。買いすぎると逆に「買ったのに時間がなくてできなかった」という不安に陥りそうだったので…。
ぼくの使ったものは、「東京アカデミー」の問題集です。問題量が多く、広く浅く、時には深く網羅してくれています。このシリーズ一冊に、ポイントを絞って勉強しました。ひたすら問題が載っています。
問題の数をこなしたい方には、オススメできる本だと思います。ただ解説などが少し少ないので基礎からしっかり勉強したい方は、参考書も購入した方が理解しやすいかもしれません。
よろしければ参考にしてください。
教職教養の勉強って難しいですよね。知らない言葉もたくさん出てくるので、とっつきにくいと思います。問題集には重箱の隅をつつくような問題もありますが、そんな問題はまず出ない可能性が高いです。
ズバリ!! 頻出傾向が高いと思われる範囲は、
このあたりです。
理由は、「学習指導要領」「教育法規」「教育時事」3つは教育の基本に関することだからです。指導要領もコロコロと変わりますしね。
「道徳教育」「生徒指導」「特別支援教育」3つは、現在話題になっているからです。道徳なんて教科になり、色んなことが変わっています。毎年、少しずつ付け足されていく可能性もありますので時間をかけて勉強する価値アリです。
生徒指導は、体罰、いじめについて、特別支援教育は基本的な知識と支援方法を知っておくといいと思います。
そのほかの部分が絶対出題されないとはもちろん言い切れませんが、まずこのあたりから勉強してみてもいいと思います。
残念ながら一般教養は、まんべんなくやらなければならないと思います。ただ各教科により、出題傾向の高い低いがありますので参考にしてみてください。
必ず出題されるといってもいいのが、漢字、四字熟語です。意味も併せて覚えておきたいですね。漢字は日常で使われているけれど、読み書きが難しいものがでやすいと思います。
例えば、「汎用」「便宜」などです。読むことができますか? 「はんよう」「べんぎ」ですね。こんな感じで漢字は数をこなしましょう。
四字熟語は、意味を合わせるものか□抜きで漢字をいれるタイプの問題が多いです。一つ問題を出します。
「五里□中」
□に入る漢字は何でしょう?
答えは③の霧ですよね。といった感じでひっかける問題が多いのでこれも数をこなし、意味と漢字を頭にしっかり入れておきたいですね。
1問程度ではあると思いますが、古文や漢文も出ると思います。読み方のルールを思い出しておきましょう。
算数はポイントがしぼりにくいです。どの分野もやり方を思い出して、ある程度できるようにしておくことが無難だと思います。
ただ自治体によって出題傾向があると思います。そのポイントはしっかり押さえておきましょう。どんな風にポイントをつかめばいいかは、あとで解説したいと思います。
問題集には、高校レベルの数Ⅲ・Cで出てくるような問題もあると思いますが、無理と思ったら諦めるのも手です。ぼくは諦めました。初見の段階で全く見当がつかず、基礎から勉強し直している時間がなかったからです。
実際そこまで難しい問題が出題されることは少ないと思いますので、時間が惜しいと思ったら後回しにしまししょう。
化学、物理、生物、地学とまんべんなく出題される傾向にあります。こちらもそこまで難しい問題は出題されないと思います。ですが少なくとも中学レベルの問題は解けるようにしておきたいところです。
中学の理科の範囲は結構広いです。そして忘れていることが結構多い…。「質量保存の法則」「フレミングの左手の法則」など、聞いたことはあるんじゃないでしょうか? それを問題を解きながら思い出していくという作業が大切です。
問題を解いていると「あ~、こんな問題あったなぁ」というものが結構多いですよ。
体積、質量、回路の問題はできるようにしておきたいところですね。
こちらも歴史、地理、経済とまんべんなく出題されます。世界史、日本史ともに、「中世、近代、現代」あたりが出題傾向高めです。地理、経済は表や図を見て考える問題が出るでしょう。知識をつけるとともに解き方を練習しておきたいところです。
社会のやっかいなところは、高校では自分が選択していない分野があるということです。ぼくは理系だったので「地理」を専攻していました。
ですから「日本史」「世界史」の知識がほぼ中学生止まり。これは結構痛かったです。問題集を解いていても知らないことがいっぱいありましたからね。仕方ないので、まんべんなく問題を解いてあとで世界史、日本史ともに「中世、近代、現代」を中心に覚えることにしました。
中学で勉強する英語は必ず解けなければいけません。
会話文を読んで、当てはまるものを選ばせる問題や長文が出ることもあります。
ぼくは必ず長文は1日1問取り組むようにしていました。単語だけを復習する時間がもったいなかったので、長文を読みながら分からない単語を復習する作戦です。
長文を解いたら文法問題を少し確認する。ということを繰り返し行いました。語学ですので詰め込んで勉強するよりは、毎日少しずつ勉強するといいと思います。
外国語が教科になったのでどの自治体も問題数が少し多めになっていると思います。ですから力をいれるポイントといえるでしょう。
美術、家庭科、体育、コンピューターからも出題されることがあります。自治体の傾向に合わせて勉強しておくことが大事だと思います。
勉強を進めていく上で、自治体の出題傾向をつかんでおくことはとても有利に働きます。
理由は、問題を制作する側の人は毎年入れ替わるわけではないので、クセがでるからです。ですから、そのポイントをおさえながら勉強することが重要です。
どんな問題が出題されたかは、調べればすぐにわかります。「○○県の参考書」を利用するのもいいですよ。
ぼくの受けた自治体の傾向はこんな感じでした。
例えば、算数・数学
2016年度、2017年度をみると、2年連続で図形・関数・確率の問題が出題されていました。
こ、これは!? 間違いなく問題作成担当の人が図形・関数・確率好きなパターンやん!!
連続で出題されているということは、そこを出したがる傾向にあるとよんだので(思い込んだだけかもしれませんが…)重点的に勉強しておきました。すると、2018年度も3分野とも出題されていました。
理科(地学)
2016年度は、惑星。2017年度は、深成岩が出題されていました。
これは毎年出題単元がかわるパターンかもしれない!?
と推測しました。地学の分野で出題されるなら、地震か天気のどちらかは間違いなく出題されるだろうとよんで、勉強しました。結果、出題されたのは天気でした。
教科だけでなく、それ以外の分野の傾向もつかんでおきましょう。
ぼくの受けた自治体は、「情報」の分野が飛び抜けて問題数が多かったです。ぼくが受験したとき全部で59問ありましたが、8問も情報に関する問題でした。めちゃくちゃ多くないですか?
過去の傾向からそれは分かっていたので勉強して対応できました。ただ、教採試験対策の問題集だけでは「情報分野」に関する情報は少ないです。さすがにこれは心配であったので、情報分野についてだけ別の参考書をつかっていました。
ぼくが使ったのは、「いちばんやさしいITパスポート」です。情報教育について分かりやすくまとめてあったので、情報教育にうとかったぼくには勉強しやすかったです。
いかがだったでしょうか。自治体の出題傾向を読み取り、ポイントを絞る必要は理解して頂けたのではないでしょうか。勉強にあてられる時間は限られています。効率よく勉強してくださいね。
大事なことなのでもう一度言います。
「自治体の出題傾向をつかみましょう」
それができれば必然的に勉強しなければならないところも分かってくると思います。高得点をゲットして、筆記試験から「努力できる人」アピールをしてくださいね。
View Comments
現職教諭枠で地元に戻ることを考えている高校教員です。
現職教諭特別選考にも地域的特性があると感じています(調べました)。例えば、大阪は教諭枠は合格しにくいなど。
先生が現職枠で受けられたときは、現職枠で受験した人は受かりやすいと感じられましたか?
ご感想で構いません(具体的なアドバイスをいただけると嬉しいですが)ので、ご意見を頂けますとうれしいです。
よろしくお願いします。
返信大変遅くなりました。申し訳ございません。
如月十二さんは来年度受験の予定でしょうか?
そうですね。自治体によって様々ですね。現職が優遇される自治体もあれば、現職で受けるメリットがほぼ皆無な自治体まで…。
僕が受けた自治体は現職枠で受験されていた先生方は、とても多いな~という印象を持ちました。自分もその一人でしたが…。
現職で多くの自治体を受けたわけではないので、参考になるかどうか分かりませんが、少しでも如月十二さんの参考になれば嬉しいです。
まず1次は筆記と集団討論でした。
筆記は6~7割程度とれたと思います。集団討論は、しっかりポイントで発言できていたと思うので、中の上ぐらいかと思われます。
現職なんだから、面接だけでよくないの? と思っていましたが、どうやら筆記での足切はあるようです。
なぜかというと集団討論で一緒になった先生が一次で脱落されていらっしゃいました。集団討論ですごいしっかりされた方だなぁ~と思っていたので印象に残っていました。
受験番号順での試験でしたので間違いないです。おそらく筆記テストがダメだったんだと思われます。
ですから、筆記は時間がないからといっておろそかにすると痛い目に合います。
2次試験。
実技試験(マット、音楽)個人面接、模擬授業でした。
実技は並といったところだと思います。模擬授業は、それなりに練習して臨みました。おそらく中の上ぐらいだったでしょう。
現職枠でしたので、面接は意識しました。
3人面接官がおられて、色んな質問をされました。志望動機もそうですし、学校現場で起きている問題については完璧に答えられるように練習しておきました。
面接官を誘導するような答え方をして、上手く答えていくとポイントが高いと思われます。おそらく面接は満点に近かったと思っています。
ということで、2次試験はやはり面接重視だったのではないかと思います。
結果的に現職が多めに採用されるということはありませんでした。即戦力になるから多めに採用してもいいんじゃないかと思いますけどね。
その辺りは、各自治体の考え方があるんでしょうね。
とにかく仕事をしながらの受験の準備は非常に大変でした。毎日くたくたになっておられると思いますが、少しずつ用意されることを強くオススメします。
ご参考になったか分かりませんが、頑張ってくださいね。応援しています。