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可愛い我が子が一生懸命勉強に取り組んでいると応援したくなりますよね。やるからには、やはり身に付いてほしい。親としてはそう思うのは当然だと思います。
小学校に入学すると、「どこで宿題をするのか?」まずそれを悩むのではないでしょうか? 子ども部屋で専用の学習机を使って勉強するのか、リビングでする方がいいのかよく論議されていますよね。
ぼくはどちらがいいかと聞かれると、圧倒的にリビング学習をオススメします。親が近くにいる環境で学習できることは、子どもにとって大きな安心感を覚えることができるからです。
実際にぼくが教師をしているとき、勉強をリビングでしている子どもの方が成績はいい子が多かったです。また、落ち着きのある子どもに育っていたと言えます。
といった点からもリビング学習をオススメします。では、リビング学習のメリットや注意点を詳しく解説していきたいと思います。
リビング学習にはたくさんのメリットがあります。最大のメリットは親との距離が近いことです。特にお子さんが小さいうちは、個室にこもらせず何事にも関わりを持ってあげることが大切です。
リビングで宿題をしていると、今子どもがどんな学習をしているかがよく分かります。もちろんそこから話題が広がりますし、子どもがどこまで理解していてどういった部分が理解できていないかを知ることができるチャンスです。
教師をしていた頃、勉強の苦手な子どもの保護者の方と懇談をするとき、こんなやり取りが多かったです。
「今学期はこんなことを学習したのですが、○○さんの場合、こういった部分が苦手意識があるように思います」
「へぇ~、今ってそんなこと勉強しているんですか? 難しいですね~」
「おうちでは、どんな風に勉強していますか?を入力してください。
「自分の部屋でやっているので、宿題はしていると思うんですけど…」
といった感じです。勉強を苦手としている子どもの保護者は、今子どもがどんな勉強をしているのかを知らない人が非常に多いです。それでは苦手な子どもが勉強をできるようになることは難しいんですよね。
親が子どもの学習状況を把握していると、すぐに教えてあげることができます。学力を伸ばすポイントはタイムリーな指導が不可欠です。これは非常に大切です。大人でも今知りたいことは、その場で教えてもらった方が身に付きやすいですよね。それと同じです。
子どもの勉強もタイミングを逃さず教えてあげましょう。
リビングで学習をする場合、学習を通してコミュニケーションをとることができます。子どもは、親との関わりを求めています。
子どもが勉強を頑張るモチベーションの一つに「親に褒められたいから」というものがあります。それだけ親に「褒めてもらう」ということは子どもにとって嬉しい出来事であるからです。
教師をしていた頃、いつも勉強な苦手な子どもがテストで100点を取りました。頑張って勉強をしていたのは知っていたので、
「よく頑張ったね!!」
と声をかけてあげると、とっても嬉しそうな顔をして「うん」と頷いていました。先生から褒められてもそれだけの喜びを感じられるのですから、大好きな親に褒められるともっと大きな喜びを感じることができると思います。
ですから、できたときはその時、その場で思いっきり褒めてあげましょう。そうすることが次へのやる気につながっていきます。
次にあげるリビング学習のメリットは子どもの安心感が高いという点です。理由は、常に親の存在を感じることができるからです。
小さいころは親の姿が見えなくなっただけでも不安になるものです。ましてや、自分の分からない勉強をしているとき、近くに誰もいないと不安になるでしょう。
そういったことからも親が見える、分からない場合教えてくれる人がすぐそばにいるということは、子どもにとってとても安心することのできる環境であると言えます。
誰かがいることで、勉強に対して程良い緊張感が持てるのもメリットのひとつですね。
勉強が終わったあと、片づけをする習慣が身に付きます。これはほぼ100%習慣化できるのでとてもいいメリットでしょう。なぜなら、片づかないと家族全員が夕飯を食べることができないからです。笑
そんな当たり前のことは子どもでも想定できるので、「片づけをしないと」という気持ちが生まれます。
それが習慣となり、「勉強の後は片づけをする」という流れを身につけることができます。
リビング学習でのメリットをお伝えしてきましたが、注意しなければならないこともいくつかあります。これは、知っておけば対処できることがほとんどですので、ぜひ実行してほしいと思います。
そうすることによって、リビング学習の効果をよりアップさせることができるからです。
リビング学習では、子どもが安心できる雰囲気を作ることが大切です。なぜなら子どもは親のことを思った以上によく見ているので、話しかけるタイミングを見計らっているからです。
大人の仕事に置き換えてみてもそうですよね。何か先輩に質問したいことがあるけれども、明らかにイライラしてそうだし、バタバタ忙しそう…。そんな雰囲気を出されるとなかなか質問することってできませんよね。
夕飯の準備などで忙しい時間帯かもしれませんが、時間をずらすなどして、子どもが勉強をしている間は読書をしたり、お茶を飲んでくつろいだりし、いつでも子どもが質問しやすい雰囲気づくりに努めましょう。
その雰囲気が子どもの学習意欲をアップさせるのです。
近くにいるからといって過干渉は禁物です。口を出しすぎるということは子どもの学習する機会を奪っているからです。
勉強で一番楽しい瞬間は「分かった!!」という瞬間です。難しい問題が解けたときもそうですし、間違いに気づいた時もそうです。それを親が全て口出ししてしまうと、子どもの楽しい瞬間を奪っていることになります。
間違ったまま次に進んでいるのをみると、ものすごくもどかしいんですけれどね。ただそこを子どもが気付くことができれば、価値のある勉強になるということを僕の経験上、自信を持って言い切れます。
ポイントは「見守る」です。言いたくなる気持ちを少しおさえて見守ってみましょう。子どもが自分で気づくかもしれません。もし、気づかないようであればストレートに間違いを指摘するのではなく、子どもが気付けるような声かけが学力を伸ばす秘訣です。
勉強の苦手な子どもほど、対面に座ることはやめましょう。なぜなら、子どもは正面に来られると「何か言われる」と身構えるからです。
ぼくも教師をしていた頃、勉強の苦手な子どもを放課後教えていました。
その子は真面目で、授業中はしっかり話を聞いているんですが、全体指導ではなかなか理解することが難しい子どもでした。努力していることは知っていたので、こちらも「分からせてあげたい!!」という思いから、正面に座りマンツーマンで勉強をみていました。
ですがその子は、勉強をしながらちらちら顔を上げてぼくの顔を見ます。
「どうしたん?」
と聞くと、自信なさげに
「間違っているかな~と思って」
と答えてくれました。
このとき、ぼくはこの子に「無言のプレッシャー」を与えていたことに気が付きました。その子にとって、勉強は「自信のないこと」それを正面からじーっと見られることにプレッシャーに感じてしまったんですね。
ゴメンよ…。
それ以来、勉強を見るときは斜めか横で見るようにしています。その方が子どもが不安を感じず学習に取り組めるからです。ですから正面座りよりも、子どもの横に座って見守ってあげる方がよいでしょう。
これは言わずとも分かりますよね。人の声はある程度気にはなりませんが、テレビの音はどうしても気が散ります。
リビングにテレビがある家庭が多いと思いますので、子どもが勉強しているときはテレビを見ないようにしたり、違う部屋でみたりするようにして協力してあげましょう。
リビング学習をするにあたって、とてもいい便利グッズが登場しています。ニーズに合わして使えばリビング学習もはかどるのではないでしょうか。
リビング学習をしたいけれど、テーブルが小さい!! そんな家庭にオススメなのがヨコタウッドワークから出ている「折りたたみ収納デスク 畳むんデス」という商品です。 何がいいかというと、使わないときはコンパクトに収納することができます。折り畳んだ状態では約18.5cmの薄型キャビネット。デスクとして使うときは、前にパーティション風の目隠しがあり、左には教科書や辞書、勉強道具をしまえる収納棚もあります。 家電を使えるようにコンセントもありますので、お子さんが使わないときにはノート型パソコンなどを使うことも可能です。
周りが見えすぎて、集中力が続かないお子さんにはベルメゾンから出ている「どこでも自習室」はどうでしょうか。 周りをつい立のようにして囲うことができます。ちょっとしたペン立てやプリントを貼るスペースもついているので自分の空間が作りやすいと思います。
リビング学習で始めたら、いつまでリビング学習をするのだろう? と思われる方もいらっしゃると思います。この時期!! と決めなくても、子ども部屋で勉強するようになる時期は自然にやって来ます。
それは、リビング学習をするメリットがなくなってきたときです。
そういう時期が来ると自然に子ども部屋で勉強するようになります。なぜならその方が集中出来たり、参考書が手元にあったりとメリットが増えてくるからです。
親が子どもにしてあげられることは、子どもが「勉強をしたい」と思える環境を作ってあげることが第一です。環境は子どもだけで整えることが難しいからです。
今までたくさんの子どもと出会ってきましたが、勉強ができる子どもの保護者は何かしら子どもの学習に対して工夫を行っていたと思います。
ちょっとした配慮で子どもが安心して勉強することができる環境を用意してあげたいですね。子どもと勉強を通してコミュニケーションをとることができる「リビング学習」ぜひ試してみてはいかがでしょうか。